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これはTMFA主催のTMリーグに加盟している、架空の女子サッカークラブチーム「響野エンジェルス」のメンバーが書いたブログ……という設定のブログです。
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陽ノ下です。

うん、ようやくうちのチームも流れに乗り始めたかな、
点が取れないのがはがゆいけど、その分守備陣が4連続無失点でがんばってくれているので、その間になんとか攻撃陣も……

はぁ、でももう1/3も終わっちゃったし、大丈夫かなぁ?









さて、今日はGW中にWBLのクラブハウスに行ったときのことを話そうかな。

お昼に来たけど、夜遅くまで話しちゃったから、結構長いけど我慢して。

それにしても、勝った試合の翌日にそのクラブハウスに入るのって気持ちいいね♪
おもわず大股歩きで歩いちゃった♪
(まあ、勝てたからよかったけど、ドローだったらこっちが立ち直れないゲームだったんだけどね……)


で、クラブハウスの人に説明して(って、事前に申し込みしてあったはずなんだけど…)クラブハウスで待っていてくれた鞠川さんとご対面。
試合で見たときに比べてちょっとふっくらしてるようなしてないような……

みんなも話を聞きたいようだったけど、「非常にデリケートで真剣な話をするから」ってことで2人きりにしてもらった。盗聴なんてしたら許さないから、とも言っておいた。
さすがにこれは冗談ではすまない真剣な話をしたいからね。




で、ようやく本題。
何を言われるか不安そうな鞠川さんに、「まずは私の体験を聞いて?」と言って、これまでの経験を色々話した。
楽しいことは一つも話さない。はっきり言って、思い出したくない実体験談ばかりを話した。

どんな話かって?……う~んと……周りからの冷たい視線、いわれのない陰口・悪口、あからさまないじめ……ごめんなさい……これ以上はいえない……今でも辛いから……

私だって、本当は言いたくなかったけど、これだけ言わないとたぶんわかってくれないから。




そして、一通り言って、鞠川さんの顔が青くなったところで、私が最初に一番聞きたかった質問をする。


「私が経験したこと、今後鞠川さんにも起こるよ。
 私ほどひどくないかもしれないけど、必ず起こるから。
 そのことをわかってもらった上で聞くよ?


 本当に産む覚悟できてる?


 産むまでの間は肉体的に大変だよ。サッカーの試合よりも大変。
 病気になっても下手に薬は飲めないし、暑くても体を冷やしすぎることはできないし。
 お腹が大きくなるから、歩くのにも不自由になるし。

 大事なのは、今後、周りの女の子ができることの半分以上はできなくなるよ。
 遊ぶことなんか特にそう。

 あと、近所から、もしかしたら親戚からの冷たい視線をずっと受け続けるよ。
 それはあなただけではなく彼も同じ。
 冷たい視線だけじゃない、出産まで好奇な目で見られるのは確実だよ。
 そうでないとしても、逆にその視線から逃れつづけなければいけない。
 逃れられなければ耐え続けるだけ。

 あと、はっきり言って今後数十年の人生がほとんど決まっちゃうんだよ。
 結婚した夫婦なら自然の流れだけど、鞠川さんは違う。
 単に子供がどうこうの問題じゃないの。今後の人生を決める話なの。 


 それでも産む覚悟はできてる?
 子供に人生を捧げる決断は出来てる?
 どんなに辛い仕打ちを受けても彼への愛は貫ける?」


鞠川さん顔青くなっちゃった。しかも半分泣きそうな顔をしてる。
私はさらに続ける。


「私、妊娠がわかったとき、一晩寝ずに考えたんだよ。
 悩んで、悩んで、悩んで、悩みに悩んで。
 鞠川さんはこんな年だけど、私はあのときは14。本当に悩んだ。
 
 それでもやっぱり私は公二との愛を貫きたかった。
 鞠川さんもわかると思うけど、お腹の子には愛がいっぱい詰まってるんだよね。
 そんな子を堕ろすなんてとてもできなかった。

 でも、それだけじゃダメなんだよね。
 私もかなり覚悟していたけど、実際はそれ以上だった。
 どれだけベットで泣いたか、どれだけくじけそうになったかわからない。

 私たちみたいな若い自分がいかに無力なのかとてもよくわかった。
 この年の妊娠ってね、産むも地獄、堕ろすのも地獄。
 どちらも勇気がいる決断、どちらがいいとは今の私では言えない。

 ……ごめんね。いろいろ言っちゃって。

 でも、だから鞠川さんには軽はずみは決断はしてほしくない。
 この年で産むなら、最後までやり遂げて欲しいし、幸せになってほしい。
 産んだことを後悔してほしくないの。
 だから、私の経験を話したの。」


鞠川さん、ようやく落ち着いたみたい。
私も脅しすぎちゃたかな?

そして最後にアドバイス。


「いい、私からはこれだけは言っておくよ。
 
 ひとつ、一人で我慢しない。辛いことは彼と分かち合うこと。
     一番頼るのは親友でもなく、監督でもなく、まずこの子の父親。
     夫婦で助け合うのが大事だからね。
     出産は母親だけがやる仕事じゃないの。

 ふたつ、両親と仲良くすること。
     今後、両親にはずっと迷惑をかけることになるんだよ。
     私なんか、試合で遠征したときなんかずっと両親に頼りっぱなし。
     それに子育てを相談できる一番身近な人。
     遠慮なく聞いた方がいいよ。

 みっつ、友達を大切にすること
     自分たちを理解してくれる人の存在って本当に心が落ち着くんだよね。
     まあ、クラブの人たちは当然サポートしてくれると思うけどね。

 大丈夫、鞠川さんなら、きっといいお母さんになれると思うよ。
 だからがんばって。私は最大限応援するから」



ここで、鞠川さんにプレゼント。
プレゼントは胎教用に買ったクラシックのCDや、子育ての本。
そして、近所で買ってきた、夫婦円満と安産のお守り。


そこからは、子育てがらみの雑談。
鞠川さんもいろいろ質問してきたので、私はできるだけのことを答えました。


最後に携帯のメールアドレスを教えあって、対談は終わりました。
鞠川さん、納得してくれたかな?アドバイスは効果あったのかな?
とにかく、無事出産してくれることをひとまず願います。
【陽ノ下 光】
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