2006/08/07 (Mon) 【九段下】 望ちゃんが来た

舞佳お姉さんなんだけど……

いやはや、お姉さんびっくりよ。

実は今日、望ちゃんがやっと練習にやってきて……
練習（やっぱりあの２人は欠席）は普通にやってたんだけど……

夕方の練習後、みんなでミーティング。

目的は望ちゃんへの事情徴収。
みんな疑問に思ってることだからね。

そこで望ちゃんが全部はなしてくれたんだけど……


もうみんな唖然。









ちょっと、あまりにあまりなので一度だけしか書かないわよ！



望ちゃん、妻公認のセフレ……ってやつ？
本人曰く「Ｈするぐらい仲の良い友達」ってことだけど……



単純に言うと簡単だけど事情はもっと複雑。
だって、望ちゃん、主人君の元カノなんだって。



主人君と光ちゃん。ずっと文通で交際してたけど、中１のときに一度ぱったりと切れたらしいのよ。
そのときに主人君がつきあってたのが同じ中学の望ちゃん。

どうも望ちゃんの一目惚れらしくて、かなり猛アタックしたらしいわね。
しかも中１の夏前に初体験もすませちゃったみたいだけど、
これも望ちゃんからの誘惑みたい。

でも、皮肉なものね。
主人君は望ちゃんとつきあえばつきあうほど、光ちゃんのことが愛しくなっちゃったみたいなの。
失って気付くというか、他人とつきあって良さがわかるというか……

結局中２から文通再開。
中２の夏休みに久しぶりに２人が再会してそのまま子作り……

その秋に望ちゃんは主人君から一方的に別れをつげられたらしいの。
かなりショックだったみたいね。しばらくは鬱っぽくなってたみたい。



それでも、諦めきれない望ちゃんは、主人君の家に乗り込んだら、そこには偶然に身重の光ちゃんが。
そこで全部を理解したみたい。
光ちゃんも主人君と望ちゃんの関係は全部知ってて、もう望ちゃんはなすすべなし。

そこで望ちゃんに光ちゃんから思わぬ一言（本当に望ちゃんも想定外だったみたい）。

「もし公二とＨしたければ……妊娠さえしなければ……Ｈしてもいいよ」

主人君も光ちゃんも、望ちゃんにかなり負い目を感じちゃってたみたい。
主人君は望ちゃんをもてあそんで捨てちゃった形になるし。
光ちゃんにしては望ちゃんから主人君を体で奪った形になるし。
さらに、振られた望ちゃんは精神的にボロボロになっちゃったし。

そんな２人が望ちゃんに対してのせめてもの償い……

望ちゃん、絶対に勝てないことを自覚したみたい。
もう、どんな手段を使っても光ちゃんから主人君を奪えないってね。
たしかに、浮気ＯＫなんて腹をくくえる妻なんていないわよ。



さすがに最初は望ちゃんも２人から距離を置いていたけど、
段々光ちゃんと仲良くなっていくうちに、体の関係も……で今に至るって感じ。



「だめなんだよ。
　未だに公二以上の男に巡り会えないんだよ。
　公二に初めてあってから全身全霊を掛けて公二を愛してたんだから！
　光にはとうていかなわなかったけど……

　だから、みんなからどんな言われ方をしてもいい！
　あたしはこれでも満足なんだ！
　
　公二や光はまったく悪くない！
　全部、私のわがままなんだ……」



涙ながらに全部を話してくれた。
ここまで言うには勇気がいったと思うよ。
実際、何日も悩んで全部を告白する決心をしたみたいだから。



で、私たちの感想？
そりゃぁ、色々あるんだけど……
２人の言葉で集約されちゃったわ。


１人がほむらちゃん。
「主人の件で、あたし達は感覚がマヒしててねぇ。
　今更、なにがあっても驚かないよ。
　それに、あたしは経験がないから、そういう気持ちがわからない。
　良いのか悪いのかなんて軽々しく言えないや。
　まあ、清川は清川だ。今更軽蔑しろったって無理だ」

そしてもう１人が詩織ちゃん。
「えらいわ！
　愛人に身を堕としても、純粋に愛し続けるなんてすばらしいわ！
　それを堂々と言える勇気！
　こんな女性に愛された監督は男冥利に尽きるに決まってるわ！」



だから、みんなで話し合って、このことは黙認することにした。
知ってしらぬ振りって奴ね。
それにこんなことマスコミに漏れたら、それこそとんでもないことになるからね。
望ちゃん、何度も何度もお礼を言ってた。
「あたしのわがままを認めてくれてありがとう！」って。

まあ、ずっと一緒に戦ってきた仲間だもん。
このぐらいで崩れる絆じゃないわよ。

まあ、さすがに華澄から、
「今はこういう状況なんだから、しばらくは控えなさいよね！」
って釘をさされてたけど。


とりあえず、一件落着かな？
あとは、監督が練習に来るのを待つばかりか……
【九段下　舞佳】