2006/09/16 (Sat) 【陽ノ下】 もうなにも考えられない

陽ノ下です。

今日の試合、もう何も言いたくありません。
私の左サイドからまたもや失点。
しかも最初のは私のミス……
もうボロボロです……

みんなもあまりの惨敗にショックが隠せない。

そして今晩のミーティング。

もう何も言えませんでした。









今回の騒動でリーグから、さっきの没収試合を検討しているとの公二の言葉に
みんなの顔から血の気が引くのがわかりました。

今回の騒動、
結局私たちのやられ損みたいな格好。
それでも「実力で試合に勝てばいいんだ！」
と思ってやってきて、あの惨敗。
サポーターもなぜか試合中だけ応援に熱を入れなくて、
最後にはHappy Birthdayの大合唱。

あれだけやられて、「なしにしましょう」だって。

私たちのプライドもなにもありません。
もうズタズタです。



でも、誰も何も言いません。
赤井さんもレイさんも、そして詩織ちゃんも。

みんなわかってるんです、
敗者はなにも言えないこと。

最後に公二は悔しそうにこう言った。

「リーグからの提案は全て断るつもりだ。
　こっちにだってプライドはある。
　こんな勝ち点なんて欲しくない。
　この借りは純粋にサッカーで返す。

　もう、騒動なんか忘れたいんだ！
　普通にサッカーがしたいんだよ！
　負けたって、正々堂々普通の状態でやりたいんだよ！」

みんな黙って頷くしかなかった。
みんな悔しくて悔しくてしょうがないと思う。
私だって、泣くのをこらえてた。


「次の試合は１週間後。
　たぶん、みんな精神的に疲れてると思う。
　だから練習は一切なしだ。

　今回の事は忘れることだけに集中しよう。
　金曜日に集合して新潟に行く、そこで練習をして試合に備えよう。
　
　そして、スタメンはこれでいく。
　色々意見があると思うが、精神的なケアに時間がかかると思うから、
　１週間後でもこれがベストだと思う。
　精神的肉体的な疲労を考慮してだ」


そうして公二が提示したスタメンにみんなビックリ。
でもみんなのことを考えた結果のことだと思うのでみんな納得した。

これでミーティングはおしまい。
結局試合についての公二からの指導はなにもなかった。
そうだよね、試合内容よりもこっちのほうが大切だもんね……

１週間。
なんとかして回復しないと……
【陽ノ下　光】