2007/06/12 (Tue) 【一文字(茜)】 海外遠征だよね？一応……

一文字です。

今は伊集院家のジェット飛行機に乗ってます。
一旦香港に降りてから、現地待機のヘリを使ってタイに行くことになりました。


海外遠征に備えて、みんなパスポートは作ってあるけど、まさかこんな遠征になるとはね……











さすがに海外だとチャイナドレスというわけにはいかないので、

さっそく全員迷彩服にお着替え。

レイさん？えらく準備が万端じゃない？
まあ、それはそれで良いとして。



「本物の傭兵が３人とはねぇ……まあ、この前の奴らとは違って手応えがある連中だな」
と竜子さん。

「でも、みんな銃器持ってない？私は接近戦しかできないわよ？」
とは密さん。

「う～ん、残念ながら私もです……」
とは恵美さん。

そうなんだよねぇ…ボクもそうなんだよなぁ

「みんなにマシンガンは持たせたけど、やっぱり銃撃戦だと不利になるわね……」

さっきから、レイさんと花桜梨さんにマシンガンの使い方を教えてもらってるけど、実戦でうまく使いこなせるか不安だな……




「だったら、囮を使えばいい」
えっ？花桜梨さん？それって……

「向こうは４人、こっちは６人。
　１人が囮で興味を引いているうちに背後から他の５人が襲いかかればいい。
　そうすれば、マシンガンなんて只の重り。
　たぶん、アーミーナイフなんか仕込んでると思うけど、それを交わせば勝負になる」

「ほう、たいした作戦じゃねぇか、でもその囮って誰がやるんだ？」
竜子さんの言うとおりだよ。誰がやるの？



「私がやる……ヨーロッパマフィアなんて子供同然よ……」

花桜梨さん？今凄いこと言わなかった？

「元香港マフィアの凄さを見せてあげるわ……」

えっ……花桜梨さん？その噂……本当だったの？

「本当……１週間入っただけで、いつの間にか組織が殺られちゃったけど……～～……にいたのは本当」

レイさん、顔真っ青だよ？

「香港最強のマフィアじゃない！そこ……どうして入ったの？」

「スカウトされた……昔はいろいろあったから……」

それ以上は恐くてレイさんも誰も聞けませんでした（汗



「たった１週間だけだけど、殺人マシンだったの、私。人殺す前にやめちゃったけど……一生使い物にならない技術だと思ってたけど、人様のために使えそうね」

花桜梨さんに逆らうのはやめよう。
みんなそう思ったはずです。



「３人相手だとさすがに辛いけど、死なない自信はあるわ……だから一人で大丈夫」

そこまで自信があるなら任せることにしました。

「いや、私も囮になるわ」

レイさん！無茶だって！

「あなたたちと違って接近戦じゃ役立たず。それに花桜梨さん一人に危険な目に遭わせるわけにはいかない。私も行きます！」


そこまで言われると誰も反論できないぐらい、レイさんはものすごいオーラを放ってました。





こうして作戦が決まりました。

花桜梨さんとレイさんが正面から突入して銃撃戦をしながら囮として時間を稼ぐ。
その間にボク達４人は二手に分かれて、挟み撃ちで襲いかかる。
時間との勝負です。




ヘリはいよいよ神谷さんと紐緒さんが突き止めたアジトの近くに降り立ちます。
いよいよ戦争です……
はぁ……ドキドキする……
【一文字　茜】