2007/06/16 (Sat) 【伊集院】 特攻乙女Ａチーム その３

伊集院です。

えっ？２人片づけたところから？

もう、私も疲れて眠いのに……


とにかく！
神谷さんに言いたいことがたくさんあるの！

改造するのはいいわよ。


私の部屋のパソコンの部品を半分以上拝借するってどういうこと？



菜由ちゃん号の部品に勝手に使わないで！

……もう手遅れだからいいわよ！ぐすん……












アジトの奥が騒がしいの。
下手をしたら、脱出を計ってる可能性がある。

私と花桜梨さんに竜子さんの３人でクリスがいると思われる部屋の前に立つ。

「キャプテンはひとまずそこで待ってて。罠があるかも」

花桜梨さんがそういうので、まずは花桜梨さんと竜子さんが先に飛び込む。


～～～～ここから下の台詞は英語ですが、日本語表記します～～～～

「動かないで！」

扉を開けると英語でクリスがそう言ってる。

みると、傭兵の一人とクリスが拳銃を構えている。


「動くと撃つわよ！」

スーツ姿のクリスと、完全武装の傭兵。
残りの一人の傭兵が一番強い。武術も銃も得意。あちこちの戦争で成果を上げている凄腕だというのはわかってる。
確かに撃たれたらひとたまりもないだろう。


でも、この２人は止まらない。
それどころか、２人のところにどんどんと歩いていく。


「……そんな脅しで通用すると思ってるの？」

「そうだ。日本の女を甘くみるんじゃないよ」


平然と言い放つ２人。
かなりの気迫で相手の２人は銃で撃つことができない。


「さて、撃てるのかしら？手が震えてるわよ」

「撃てるもんなら撃ってみな！」


チャンスね！
私もマシンガンを構えて、こっそりと部屋に侵入する。
壁の机に隠れながら、ゆっくりとクリスの後ろを目指す。


今はお互いに見合って、緊迫した状態。
ここから動き出したらもう止められない。

そして何とか後ろに回った私は躊躇なく立ち上がり、クリスの後頭部にマシンガンの銃口を突きつける。


「ゲームオーバーね」


私のこの言葉に前の傭兵が振り向いた。
その瞬間に花桜梨さんが傭兵のお腹をけりつけ、竜子さんがクリスの顔に裏拳をぶちかます。


竜子さんはひるんだクリスの後ろに回ると、クリスの両手を後ろに回す。そして手と手、足と足を絡ませると、そのまま寝転がり、クリスを宙でエビぞりにさせる。


「ギャァァァァァ！」


へぇ、ロメロスペシャルって、こういう技なんだ……

格闘には素人っぽいクリスは、あっさりと泡を吹いて気絶した。


「なんだ、あっけないなぁ……つまらん」


クリスの両手両足をヒモで縛りながら、竜子さんは愚痴を言っている。
そりゃあ、素人相手ですもの……



あれ？花桜梨さんは？

あら？まだ倒してない？大丈夫？

「大丈夫だよ。アイツはぴんぴんしてるのに、相手は息ぜいぜいだ。どうやら、じっくりいたぶってから、最後にしとめるつもりだ」

大丈夫？

「せっかくの機会だから、楽しんでいるんじゃないのか？
　まあ、相手もなかなか倒れないのもあるんだけどな。
　ホント、アイツのことが末恐ろしいよ。まったく……」

確かに、回し蹴り、跳び蹴り、前蹴りなんて、いろいろやってる。
相手の攻撃も少しは食らってるけど、そんなにダメージになってない。
直に倒せそうね。


「それよりも外に出よう。アタシ、どうも密が気になる。
　何か嫌な予感がするんだ……」


そうだったら、急ぎましょう。
さて、話の続きは今晩でも……もう眠いの……
お休みなさい……
【伊集院　レイ】