2007/06/16 (Sat) 【藤堂】 特攻乙女Ａチーム その２

藤堂。

密の奴。あんなこと言ってるけど、後でヘマやるんだぜ。まったく。

まっ、それはそうと。

密が外の奴を監視する役目で残った。


１人片づいたけど、まだ傭兵は２人残ってる。
そろそろ外の異変に気づいているはず。急がないな。



そう言ってる間に八重の奴はもう建物に突入した。


しかし、アタシ思ったんだけど……

八重の奴……楽しんでないか？
顔が活き活きしてるよ？









大きな玄関に入ったら、八重がさっそく一人の傭兵にスリーパー掛けてた。
やっぱり、八重。楽しそうだ（汗


でも、さすがに向こうもプロの傭兵だ。落ちるどころか、徐々にスリーパーを外してきている。
さすがの八重も辛そうだ。確か関節技はほどほどって言ってたからな……
え～と、確か資料だと、あの大女は格闘術の達人……サンボとか柔術とかやってるな……一人だと大変だぜ？

「じゃあ、ボクが手伝おうかな……」

組んだ手をポキポキさせて、一文字がゆっくりと大女の前に立つ。

「ボク、最近むしゃくしゃしててね……思う存分暴れたかったんだ……」

腕をひり回しながら、

「ボクも人の子だから、恨みとか憎しみとかあるんだよ……だから、手加減しないよ……」

そして今にも八重のスリーパーから脱出しそうな大女の前に立つ、一文字より２０センチぐらい高いやつを前に一文字はにやりとする。


「いくよ」



ボカ！ボカ！ボカ！ボカ！ボカ！ボカ！ボカ！ボカ！ボカ！


一文字が大女のお腹に猛ラッシュで拳をたたき込む。
ボクシングでボディの練習に間髪入れずに叩ききれる、あんな感じでたたき込む。


「おりゃぁぁぁぁぁぁぁ！」


ものすごい形相でお腹に拳をたたき込む。
一文字……そうとうなにか溜まってただろ？


「ううっ……」


大女も防御しようと、使える足で蹴ろうとするけど、一文字はその足を思い切り蹴りつけて防御させない。
手はアタシと橘でがっちり持って抑えているからだめ。
お腹を殴られ続けて苦しい大女の力が弱まる。その隙を狙って、八重がスリーパーで締め付け直す。

さすがに武術の達人でも、防御ができなきゃ、どうしようもないな。


「………」


最後には泡吹いて失神しちまった。
あ～あ、みっともない顔。女が台無しだぜ。
冷静に見れば、結構な顔をしているのに、まったく、かわいそうな女だ。



さて、この女が反撃できないように縛り付けておかないな。

それは橘と一文字がやる？ああ、そうしてくれ。

アタシはまだ活躍してないからな、アタシも暴れたいよ。
あれ？橘、アンタはいいのか？

「う～ん、そうしたいですけど、お二方にはかないませんから」

礼儀正しくいうけど、こういう奴が結構よ強いんだよな。



さて、残り一人か……あれ？なにやら奥が騒がしいな。
やっぱり気づかれたか……

とにかく急ぐとしますか！
じゃあ、話の続きをよろしく。
【藤堂　竜子】