2006/08/01 (Tue) 【陽ノ下】 あの夜について(欧州遠征32)

陽ノ下です。

みんなに迷惑かけたあの夜の話をするね。

いや、パーティーで私、はじけちゃって、ついついソーダをごくごく飲んだんだよ。
そこでちょっと気持ちよくなったら、すっと八重さんがやってきて、
「部屋で休んだら？」って言われて案内してもらったの。

そこからもう私たち、はめられちゃってたんだよね。


後で文字通りはめられ……いやん♪エッチ！









部屋に連れていかれ、ベッドに寝かされたら八重さんが一言。

「今晩は、二人っきりでいい思い出つくってね」

って言ったらすぐに出て行った。
八重さんの言葉の意味がよくわからないうちに、扉の鍵が開いたと思ったら、公二がやってきた。

まさか同室になるなんて思わなかったからビックリ！
公二も驚いてたみたい。

公二は
「いや、北見コーチから鍵をもらったんだ。
　『心配しないで楽しんできなさい』って言われて……」

心配事？
思い当たるのは、神谷さんの厳しい監視ぐらいなんだけど……まさかと思ってたんだ。
（まさにそのとおりだとは思ってもみなかったんだよね）



で、よくよく部屋を見渡してみると……
ランプはなぜかほんのりとピンク色。
ベッドもなぜかダブルベッド一つ。
しかも、これ見よがしにおいてあるティッシュの箱が３箱。

「光、これ……どうみても……」
「『しちゃえ！』ってことだよね……」

ようやく北見さんと八重さんの言う「思い出・楽しみ」の意味がわかりました。


つまり、セックス。


最初から遠征中はしないつもり(するための遠征ではないしね)でずっと練習や試合を頑張ってきたんだけど、最後にまさか『しなさい』とは……
普段の私たちだと、遠慮しちゃったかもしれません。



でも、私も公二もお酒に酔っていて、そこまで思いつきませんでした……
北見さんにお礼のメールを私が送ったあとは、もう二人っきりの世界。

そして公二から言葉が。
「光、ここで言うのもなんだけど、せっかくの二人っきりだから言うぞ……」




そして、公二は私がずっと待ち望んでいた「言葉」をくれました。




もうそこからは他のことは何も考えられませんでした。
シャワーを浴びてないとか、息が酒臭いとか、声が外に聞こえちゃうとか、もう関係なし。

私たちは「監督と選手」でもなく「男と女」、
いや、詩織ちゃんの言葉を借りると「雄と雌」になりました。

何度も何度も公二と愛し合いました。
あまりに嬉しくて声が部屋の外に聞こえていたかもしれません。



みんなには申し訳なかったけど、最高の思い出を作らせていただきました。
北見さん、八重さん。本当にありがとう。

そして本人は忘れた、って言ってたけど、もう一度言っておくね。
神谷さん、ごめんなさい。



ちなみに、公二からもらった「言葉」ですが……すみません、ここでは言えません。
たぶん今度の記者会見で公二から似たようなことを言うことになりますので……
【陽ノ下　光】