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これはTMFA主催のTMリーグに加盟している、架空の女子サッカークラブチーム「響野エンジェルス」のメンバーが書いたブログ……という設定のブログです。
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まあ、題名の通り、あくまで中の人が思いついた妄想です。
こういうのって一度思いつくとなかなか忘れられない、
忘れるための一番の方法は書いてしまうこと……だと思います。

では、つづきをどうぞ。









小波蹴球団はもともと地元のスポーツクラブのメンバーが結成したチームだ。
そのため、メンバーもクラブ会員で構成されていた。
結束力はあったものの、やはり実力不足は否定できなかった。

そのため2年目からは、正式にクラブチームとして発足することが、メインスポンサーとなる伊集院グループより発表された。
響野市と煌市の協力を得て、地元に根付いたクラブチームをコンセプトとして掲げクラブが発足した。

チーム名も地域名を冠とした響野エンジェルスに変更された。



これは、あまりに世界的な大企業グループになり、地元との結びつきが薄れることを危惧した伊集院グループの総帥が、地域密着のための施策として始められたのだと、当時のエースストライカー、今ではクラブのオーナーである伊集院レイが語っている。

とは表向きの話。

クラブの内部、特に伊集院レイの周辺の人はそうではないことを知っている。
真相は、レイ曰く『ただのミーハーおやじ』であるレイの父が、
「一度でいいから、油野なんとかみたいなクラブオーナーになってみたい!」
とか、現実と某クラブ運営ゲーム4の区別がよくわかってないような発言が発端であることは公然の秘密である。



とはいうものの、オーナーの伊集院グループが大金をクラブにつぎ込むようなことは現在まで一度も行われてないと言う。

現オーナーの伊集院レイは
「お金をいくら出しても、人間の心は掴むことはできません。
 クラブ経営も同じです。
 金だけ出して、地域のことを考えない行動は、地域から見放されます。
 伊集院グループが今崩壊しても、クラブ経営は安泰でなくてはいけません」
と、クラブの株主総会で何度も発言している。

このお金を使わない姿勢に不満もあるサポーターもいるが、おおむね好意的に受け止められている。




今でも地域出身者を優先的に採用している。
また国内選手が他クラブから移籍する場合、家族も響野市または煌市に移住することが契約条件に盛り込まれることも有名だ。
他のクラブにはそんな条件はないが、地域にとけ込むというクラブの方針のためである。


「地域に愛されるクラブ」
今では地域から絶大に愛されるクラブの一つとして評価も高い。


しかし、そうなるまでの道のりは決して楽ではなかった。

初めて2部リーグが発足したときに、最初に1部から陥落したのが響野エンジェルスだった。
そのとき、やはり資金強化で1部復帰を、という声が高かった。

しかし、オーナーは首を縦に降らなかった。
「選手はクラブのために勇敢に戦った。
 それで落ちたのだから仕方のないことだ。
 我々は身の丈にあった経営で、身の丈にあったリーグで戦う。
 我々は本質を忘れない」
それでも、2部降格の責任をとってオーナーは辞任した。
代わりにオーナーに就任したのが現オーナーの伊集院レイだった。

前オーナーの娘という世襲ということで、その手腕を疑う声が多かったが、彼女はいくつも会社を経営しており、その心配はなかった。



地元から少額のスポンサー契約を募り、ソシオも導入しサポーターもクラブ運営に参加してもらう等、地域に愛されるクラブ作りは変わることなく、その結果今まで赤字決算が一度もない。
クラブハウスの改築とスタジアムの改築があったにも関わらずである。



しかし、予算規模からチーム力をあげるのには限度があり、2部に最初に陥落してから一度も1部に昇格できていない。
それでも、1部から陥落したクラブの1年での復帰を最終戦で阻止したり、3部から昇格したクラブをこてんぱんにするなど、「2部リーグの鬼」という異名がつくようにはなった。

強豪チームとはいかないが、伝統クラブとしての地位は他の伝統クラブに負けていない。



さて、そんなクラブの初期を盛り上げた選手達はいまごろ何をしているのだろうか。
次の話は選手達のその後。


-つづく-
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